新米パパエンジニアの仕事事情

子どもが生まれたことにより、働き方が変わる(べきな)のは決して女性だけではありません。

この記事では、パパになったエンジニアが子どもが生まれる前と生まれた後でどのように働き方が変わったかと、働き方の多様性についてお話したいと思います。

●簡単な自己紹介

筆者年齢:34歳

娘の月齢:ハーフバースデー(6ヶ月)を迎えました

お仕事 :スマートフォンゲームの新規開発プロジェクトのエンジニア

プロジェクト横断のエンジニアマネジメント(最近こっちの業務比率が高い)

働き方 :あるあるだと思いますが、『キリの良い所まで作業してから帰りたい』ので、

思い通り作業が進まなかったり、逆に調子良すぎて今日やりたい欲がでると、

帰るのが遅くなることもしばしば

●子どもが生まれる前

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妻の体調がつわり等で不安定になったり産休に入ったりして生活環境が変わってきます。

このあたりから、自分よりも優先しなければならないこと、が徐々に増えていきます。
例えば、今まではわりと気ままに休日出勤をしていたのですが、この頃から極端になくなります。

リモートワークを画策していたりもしましたが、その夢は現実的じゃないことを後に思い知ります。

●子どもがいる生活

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出産後妻が実家から帰ってきたタイミングで、一番の山場をむかえます。

いろいろな事情から、当面の子どものお風呂担当をパパが引き受けます。

あまり遅くなると、子どもの生活リズムのためにもよくありません。

『キリの良い所まで作業してから帰りたい』

ということができなくなってきます。

これが思ったよりもストレスで、エンジニアにとって集中できる時間の大切さを改めて痛感しました。

また、20代後半からリーダー業務的なことも多く、自分の実装は余った時間でやる、みたいなサイクルになりがちだったのですが、このツケが一気に回ってきた感じがしました。

ちなみに、当時の作業はUnityでネイティブプラグイン(SDK)を組み込んでいく、という作業が多く、1回の動作確認に必要なコストが非常に高い作業でした。「このビルドが終わったら俺は帰るんだ…」と思ったもののつまづき、帰れない気持ちに引きづられることが頻発してました…。元々Unity開発の中では嫌いだったこの作業がより嫌いになりました(笑)
平日のお風呂担当が解除されたことにより、このジレンマは解消されますが、

今度は家に帰ると、子どもが寝てしまっているので少し寂しくなります(笑)

また、子どもは夜中に泣いて起きます。起きたら夫婦で分担はしますが、結構な時間抱っこしたりあやしたりで寝不足になります。ちなみに男性の性か、夜中は私はあまり気づかないので、早朝起きた時は私が面倒をみることが多いです。

夜中に限らず、子どもが起きている間は何かと気を向けることになるので、家でPCにじっくり向き合えるのは子どもが眠っているときだけです。そのためリモートワークも難しいだろうなと感じています。

●家族愛と仕事愛

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今までの流れから察してもらえるかもしれませんが、私は仕事を楽しんでいます。自分が携わったサービスは我が子のように愛おしく感じるし、時間を割くことを惜しみません。

また、仕事で自分が何をやるか、という裁量も比較的大きい方です。

そして、実際に我が子ができて、子どもはものすごく可愛いし、早く帰って顔を見たいという想いもあります。

子どもが生まれてから数ヶ月経ったものの、未だにこの2つの間で葛藤することは少なくありません。

ただ、心のなかで決めて楽になったことは、無理をしない、ということです。

時間は有限なので、取捨選択をするしかありません。

よく考えれば当然ですが、仕事でも優先度「最高」ばかりのタスクしかない状況は破綻します。

・改めて定時内で仕事のケリを付ける意識を高める

・定時後はロスタイム。基本的に家族優先。早く帰ることは正義という意識。

・あとは仕事も家族も状況次第で臨機応変に

→家族の付き添い、ヘルプなどが必要なタイミングがあれば積極的に仕事を休む

→仕事で必要性があれば定時後もロスタイム程度で済まず、

延長戦に入ることもある(毎日ではない)

自分の中で整理した考え方は、こんな感じです。

※その後延長戦が多くなってしまったことで、さらに週1日は必ず延長戦なしの日を設けるようになりました…。もっとがんばらないと…!

●働き方の多様性を認め合う

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体験談は以上になります。

こういった経験を踏まえて、最近すごく考えるようになったのが「働き方の多様性」です。

ワーキングマザーの大変さ、とか時短勤務の人の肩身の狭さ、みたいなものは世の中的にもよく課題視されています。

家庭に限らずそれぞれの事情・働き方・考え方があり、その上で共通の目的に向かって、ぞれぞれのやり方で成果を出せていればよいはずです。マネジメントコストと対比されることもありますが、意識をすることでマネジメントコストは大きく改善されることも多いと思います。何より、実際に時短勤務という働き方を認めている時点で、これは企業が必ず向き合わなければならないことだと思います。

「自分と同じものを他人に求める」という思考と「質ではなく時間と量で比較してしまいがち」な点が、こういった課題の根本の原因だと思います。

自分にはないものを理解したり、質を判断する、というのは確かに難しいことです。

逆に、自分と比べたり、時間や量で比べるのはとても簡単なことで、ついやってしまいがちです。

まずはこのことを意識し、お互いを理解し合うためにはどうすればよいのか、をよく考えていくことが大切だと感じています。

●最後に

この記事の下書きを奥様にレビューしてもらったところ「あの時そんな(くだらない)理由で遅かったんだ。定時ダッシュで帰ってくるのが当たり前でしょ」「そんなに働き方変わってなくね?」「働き方の多様性についての訴えは◎」とご意見をいただきました…。(私と)世のお父さん方、めげずにがんばりましょう…。世の管理職の皆様は、このあたりご理解いただけると世の中少し幸せになると思いますので是非…。

…と、いろいろ大変だなという感想を持つ方も多いと思いますが、結果として仕事も家庭も楽しく充実しています。

仕事も楽しく家庭も愛おしいと思えるのはすごく幸せなことなので、ワークライフバランスをよく考えることはとても大切ですね。


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